16歳の活動家が国連で発した”How dare you”の意味と使い方

よくもそんなことを!

国連の温暖化サミットでスピーチをした16歳のグレタ・トゥーンベリ(Greta Thunberg)さん。

学校を休んで活動しているスウェーデンの活動家の約4分程の力強いスピーチがかなり話題になりました。

そんな世界から賞賛されたスピーチの中に、彼女が繰り返し使ったキーフレーズがありました。

それが“How dare you”(ハウデアユー)です。

実はこのフレーズ、海外ドラマや映画などにも結構出てくる頻出フレーズ!

ってことで、Gretaのスピーチでも使われた“how dare you”の意味と使い方を書いていきます。




“How dare ~”は「よくも〜できるね」

このあとに、全文スピーチを載せますが、Gretaがこのスピーチに懸ける思いが伝わってくる素晴らしいスピーチでした。

そしてそのグレタが涙ながらに力強く発しているフレーズが“How dare you!”(ハウデアユー)。

この”How dare you”は、ドラマや映画でも口論のシーンでよく出てくるフレーズ。

つまり、16歳の彼女が国連でのスピーチで”How dare you”と発した事で、めちゃくちゃ怒ってるということが分かる訳です。

その”How dare you”の意味は「よくもそんなことができますね」となります。

“Dare”は「あえて〜する」という助動詞なのですが、”How dare ~?”とセットで使うときは「よくも〜する」という意味になります。

基本的に“How dare + 主語動詞”といった形で使うのですが、動詞が省かれることが多いです。

わかめ
“How dare you say such a thing!”(よくもそんなことが言えるね!)
マスオ
“How dare you come here again!”(よくもまたここに来れたな!)
つくし
“How dare you talk back to me!”(よくも平気で口答えできるね!)
道明寺
“How dare you kiss my ex in front of me!”(よくも俺の前で俺の元カノとキスできるな!)
これらの例文のように、喧嘩だったり口論っぽい時にめちゃくちゃ頻出なフレーズですのでぜひ覚えてください。
会話の中で「いやお前よう言うわ!!」って時には、
“How dare you!”
たったこれだけです。

【訳付】全文スピーチ

ここからはGretaの素晴らしいスピーチを全訳しました。勉強用にどうぞ。

This is all wrong. I shouldn’t be up here.

(全てが間違ってます。私はここに登壇するべきではありません。)

I should be back in school on the other side of the ocean. Yet, you all come to us young people for hope.

(海の向こう側にある学校にいるべきです。なのにまだあなた達は若者に希望を見出そうと私たちの元に集まっています。)

How dare you.

(よくもそんなことができますね)

You have stolen my dreams and my childhood with your empty words. Yet, I am one of the lucky ones.

(あなたは私の夢を、子供時代を空っぽの言葉で奪いました。それでも私はまだ幸運な者の一人です。)

People are suffering. People are dying. Entire ecosystems are collapsing.

(人々は苦しんでいます。人々は死んでいます。生態系は崩壊しています。)

We are in the beginning of a mass extinction, and all you can talk about is money and fairy tales of eternal economic growth.

(私たちはまさに大量絶滅の始まりにいます。そして、あなた方が語り合うのはお金や途絶えることのない経済成長のおとぎ話のみ。)

How dare you.

(よくそんなことができますね。)

For more than 30 years, the scientist has been crystal clear. How dare you continue to look away and come here saying that you’re doing enough when the politics needed are still nowhere in sight.

(30年以上前から、科学の結果は明白でした。よくも見て見ぬ振りをして、ここに来て「十分やっている」と言えますね。必要とされる政策などの目処が立っていないのにです。)

You say you hear us and that you understand the urgency. But no matter how sad and angry I am. I do not want to believe that because if you really understood the situation and still kept on failing to act, the you would be evil and that I refuse to believe.

(あなた達は私たちの声が聞こえている、緊急事態を理解しているといいます。しかし、私がどんなに悲しくても怒っていてもそれを信じたくありません。もし、この状況を理解していながら行動を起こしていないのであれば、あなた方は邪悪そのものです。 )

The popular idea of cutting our emissions in half in 10 years only gives us a 50% chance of staying below 1.5 degrees and the risk of setting off irreversible chain reaction beyond human control.

(今後10年間でガスの排出量を半分にしようという一般的な考え方がありますが、それによって世界の気温上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は50%しか有りません。人間のコントロールを超えた、後戻りのできない連鎖反応が始まるリスクがあります。)

50% may be acceptable to you. But those numbers do not include tipping points, most feedback loops, additional warming hidden by toxic air pollution or the aspects of equity and climate justice.

(50%という数字は、あなた方にとっては受け入れられる数字なのかもしれません。しかし、この数字はティッピングポイントや変化が変化を呼ぶ相乗効果、有毒な大気汚染に隠されたさらなる温暖化、そして公平性や気候正義という側面が含まれていません。)

They also rely on my generation sucking hundreds of billion s of tons of your CO2 out of the air with technologies that barely exist.

(彼らは私たちや私たちの子供の世代が何千億トンもの二酸化炭素を今は存在すらしていない技術で空気中から吸収してくれるだろうという事をあてにしているのです。)

So, a 50% risk is simply not acceptable to us, we who have to live with consequences.

(私たちにとって50%のリスクというのは決して受け入れられません。その結果と生きていくのは私たちです。)

To have a 67% chance of staying below a 1.5 degrees of global temperature rise, the best odds given by the IPCC, the world had 420 gigatons of CO2 left to emit back on January 1st, 2018.

(IPCCが出した最も良い試算では、気温の上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は67%とされています。ただそれを実現しようとした場合、2018年1月1日に遡って数えて、あと420ギガトンの二酸化炭素しか放出できないという計算になります。)

Today that figure is already down to less that 350 gigatons.

(今日、これは350ギガトン未満とされています。)

How dare you pretend that this can be sold with just “business as usual” and some technical solutions? With today’s emissions levels, that remaining CO2 budget will be entirely gone within less than eight and a half year.

(それなのによくも、代わり映えのないやり方や技術に頼ってこの問題が解決できるかのようなふりができますね?今の放出レベルのままでは、8年半経たないうちに許容できる二酸化炭素の放出量を超えてしまいます。)

There will not be any solutions or plans presented in line with these figures here today because these numbers are too uncomfortable and you are still not mature enough to tell it like it is.

(今日、これらの数値に沿った解決策や計画は全くありません。なぜなら、これらの数値はあなた達にとって受け入れがたく、そのことをありのままに伝えられる大人になっていないのです。)

You are failing us.

(あなた方は私たちを裏切っています。)

But the young people are starting to understand your betrayal. The eyes of all future generations are upon you. And if you choose to fail us, I say, we will never forgive you.

(若者達はあなた方の裏切りに気付き始めています。未来の世代の目はあなた方に向いています。もしあなた方が私たちを裏切ることを選ぶなら、私は言います。「私たちはあなた達を絶対に許さない」と。)

We will not let you get away with this. Right here, right now is where we draw the line.

(私たちはこの場でこの瞬間から線を引きます。ここから逃れることは許しません。)

The world is waking up, and change is coming whether you like it or not.

(世界は目を覚ましていて、変化はあなた方が好むと好まざるとに関わらずやってきます。)

Thank you.

(ありがとうございました。)

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