人種差別の現状を知ってますか?”Black Lives Matter”の意味と歴史

アメリカを中心にして世界各国に広がっているBlack Lives Matter運動(BLM運動)。

最近では有名人がSNSの投稿でハッシュタグに書いているのを見たことがある人もいると思います。

海外では黒人に対する差別抗議運動が行われており、最近では日本のメディアもしっかりめに取り上げるようになりましたよね。

しかし、このBlack Lives Matterっていうのはセンシティブな内容っぽそうだから簡単に話に触れられない!って人もいるのではないでしょうか?

「Black Lives Matterってどういう意味なの?」

「Black Lives Matterって何がきっかけなの?」

ってことで今回は、もう知らないでは済まされない”Black Lives Matter”の意味と歴史について書いていきます。

アキラ
これを機にアメリカに根付く人種差別のシステムについて考えてみて!




Black Lives Matterってどういう意味?

そもそもBlack Lives Matterって何?どういう意味なの?って思った人も多いのではないでしょうか?

Black Lives Matterは黒人に対する暴力と社会システム全体に広がる人種差別の根絶を訴える運動のことです。

日本語訳は色々あるようですが、一般的な訳は「黒人の命も大切だ」という意味になります。

事の発端はアメリカミネソタ州のミネアポリスで白人警察官によって黒人男性(ジョージフロイド氏)が殺害された事。

膝で首を押さえつけられ「I can’t breath(息ができない)」と言っているにも関わらず約8分間もの間押さえつけられて亡くなりました。

僕自身も実際に押さえつけられている動画を見ました。

黒人男性は武器も何も持ってなくて抵抗も全くしていませんでした。

ですが、白人警官は当初解雇のみの処分。

その後第二級殺人で起訴されていますが、有罪にはならないだろうとの見方があります。

今までの歴史が国民にそう思わせているんです。

これがダメなんです。

我々日本人にとって普段の生活で人種差別を身近に感じることってなかなかないですよね。

ですが、それはあなたが差別を経験していないが故に差別が起きていることに気づかないだけかもしれません。

例えば最近だと、日本のお笑いで顔を黒く塗るブラックフェイスが話題になりたくさんの人が笑っていましたが、多くの黒人は差別だ!と物議を醸し出したのは記憶に新しいです。

アメリカのみならず世界中に「黒人だから」という理由で不当な扱いを受けてきた人たちがいます。

下の記事の中でさらっと触れていることなのですが、バイトの面接に行ったら店長が白人だったから落とされるだろう、みたいな会話を実際に経験したこともあります。

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実際、差別問題を語る時に必ず出てくるのが “White privilege”(白人の特権)という単語です。

意味はそのまま、白人で生まれたことによって黒人に比べてどのような特権があるのか、ということ。

例えば先ほど話した友人の話の「雇用する時に黒人よりも白人が優先される」とかもそうです。

他にも、黒人が道端にフードをかぶって立っていたら麻薬の売人と間違えられるとか、白人よりも黒人の方が疑われやすい、賃貸などオーナーの信用が必要な場合は白人の方がいい、など色々あります。

そんな、アメリカ全体、そして世界全体に蔓延る人種差別システムをやめよう!というのが、この Black Lives Matter運動の狙いな訳です。


Black Lives Matterの歴史

実は、Black Lives Matter運動は今回のミネアポリスで起きたジョージ・フロイド氏の事件から始まった訳ではありません。

黒人奴隷制度廃止運動が行われ南北戦争が起きた1860年代よりも前に遡ります。

後ほど書きますが、昔からの黒人の苦悩や社会での扱われ方は本当に悲惨なもの。

映画13th(憲法修正第13条)で詳しく描かれているので是非みて欲しい。

そして、2014年から2016年にアリシア・ガーザ氏、パトリッセ・カラーズ氏、オーパル・トメティ氏などの運動家がネットワークを設立し、Black Lives Matter運動の動きを加速させました。

運動が始まってBlack Lives Matterのハッシュタグが拡散されたのは2013年2月に黒人少年のトレイボン・マーティン氏が白人警官に射殺された事がきっかけ。

次に2014年7月にはニューヨークでエリック・ガーナー氏が白人警察官により過剰暴力で死亡。

前回もこの時も被害者は武器は全く持っておらず、殺害した警察官はなんと不起訴になりました。

その翌月にはミズーリ州でマイケル・ブラウン氏が白人警察官に射殺される事件が発生。

これも武器は不所持。

なぜ殺されなければならないのか?なぜ警察官は不起訴なのか?

今年2020年にも悲しい事件は発生していて、ジョージア州でアフマド・アーベリー氏が地元で起きた事件の容疑者の顔に似ていたというだけで元警察官に射殺されました。

このように、今回の暴動のきっかけにもなっているジョージ・フロイド氏の事件以前にも同じような事件はたくさん起きているんです。

日本人には関係ない!ではダメです

日本は基本的に差別なんてないし、黒人差別なんてないから関係ない。

そう思う人がいてもおかしくはないですよね。というか実際いると思います。

ですが、差別は何も黒人だけに起きていることではありません。

僕自身もアメリカ留学中にかなり差別にあってきました。

我々日本人は確かに日本では差別されることはないかもしれないけれど、海外に出たら差別されることも当たり前にある状況。

これを変えたいですよね。

その為にはまず世界で起きている人種差別問題の現状を知ることが大事だと僕は思います。

今はSNSなどでいろいろな情報を得る事ができます。

僕は2年くらい前からモデルでもありYouTuberとしても活躍しているLizzyさんフォローしています。

 

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彼女は差別やデモなどのリアルな状況などを発信していて僕らが知らない事をたくさん教えてくれます。

そしてもう1つおすすめなのは13th(憲法修正第13条)というドキュメンタリー映画です。

この映画は数字などの視覚的な情報を多用してくれていて黒人がどんな歴史を歩んで来たのかを分かりやすく解説しています。

「人種問題を抜きにしてアメリカの政治は語れない」というセリフが僕の中では結構響きました。

かなりショッキングな映像が流れますが、これが現実で起きているんだと思うと何か心の中で動くものがあると思います。

人種差別問題もそうですが、一般教養としても是非みて欲しい映画です。

こちらはNetflixで見る事ができるので是非見てみてください。

実はSNSでこんなフレーズが拡散されています。

“I understand that I will never understand. However, I stand”

つまり、僕にはあなたの経験をちゃんと理解することはできないけれど一緒に立ち上がるよ、ってことです。

差別を実際に経験した人も、まだ差別を経験した事がない人も、肌の色や目の色や人種だけで暴力や殺人が起きない世界を望むはずです。

我々の国日本では差別は確かにそこまで注目されていない。

けど人種差別はないけど、韓国人はどうのこうの、だとか、中国人はどうのこうの、と知らず知らずのうちに発言していませんか?

隣に「外人」が住んでるから怖い、みたいなこと言ったりしてませんか?

僕は平気でそんなことを言っている人を今まで何回も見た事があります。

偏見や固定観念はちゃんとした知識無しではなかなか変わりません。

まずは、アメリカで起きている事、世界で起きている事を知り、少しでも差別について考えることから平和な世界は始まるのではないかと僕は思います。

ってことで今回はここまで。

Love and Peace.


追記:そんな最中でまた発生した事件

2020年6月14日にアメリカジョージア州アトランタ市で警察官により黒人男性が射殺される事件が発生しました。

黒人男性は飲酒運転をしていたということで基準値以上の数値が確認されたそう。

なので、然るべき処罰はしょうがないのかなと思いますが、反抗する黒人男性に対して三発発砲し殺害してしまったことで過剰な暴力行為だとしてまた抗議デモが行われています。

Black lives matter運動が行われている中でのこの事件でまた警察に対する批判の声が強くなりそうです。

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