皆さんは文法好きですか?
僕は文法嫌いです(どーん)
「文法」という野郎は、言語を学習する上でかなり億劫にさせますよね。
“He”の後の動詞には“s”をつけなきゃいけないだの、複数形には“s”を付ければいいのかと思ったら“es”じゃなきゃダメだの…
そんな文法嫌いのあなたにニュースです。
「彼らは」を表す“They”が単数形扱いとしてアメリカで浸透しており、「今年の漢字」ならぬ「今年の英語」に選ばれたんだそうです。
ちょっと待って…浸透してるって事はまた新しい文法覚えないといけないの?
って事で今回は、アメリカで一般的に浸透している単数形の“They”について書いていきます。
アメリカ辞書出版社が選ぶ今年の英語は“They”
先日あるニュースや記事を見て、ここ最近の英語に関する疑問が一気に晴れました。
なぜ疑問を持ってたかって言うと、僕が知ってる文法と違う文章を見かけることが多くなったからです。
「おじいちゃんが最近の若者は言葉遣いがなっとらん!」って感じで僕も「最近のネイティブは文法めちゃくちゃやん」くらい思ってました。
でも、相手はネイティブなので(笑)
「いや、俺の文法が間違ってるのか」「俺いつからか文法勘違いしてる?」くらい思ってました。
でも、僕が間違ってる訳でも、ネイティブが間違えてる訳でもなかったんです。
僕が見たニュースは、アメリカの大手辞書出版会社であるメリアム・ウェブスターが今年の英語(Word of the Year)に“They”を選んだというもの。
これは、近年認知されている「男性でも女性でもないノンバイナリーの人」のアイデンティティが広がったことで決まったそうですが、これはいままでの”They”の使い方を覆しているんですよね。
実はメリアム・ウェブスターは今年の9月18日に“They”の項目にノンバイナリーを表す用法の追加を行っていたそうです。(こちらより確認できます)
なんでも”They”の検索数は昨年比313%なんだとか。
改めて、言語って時代に合わせて変化していくなーと実感。
単数形“They”の使い方
簡単に“今まで“の“They”の使い方と最近浸透している単数形の“They”の使い方を説明していきます。
例えば、
“Everyone has to go to church even if he doesn’t want to.” (たとえ教会に行きたくなくても全員行く必要がある)
という文章があったとします。
Everyoneは三人称単数というものなので、even if以下の文章も三人称単数と言われる”he”もしくは”she”などで表していました。
英語は以前”he”の中に”she”も含まれていたので、上のように”he”を主語にするだけで大丈夫でした。
ところが時代が変わり、男女平等だ!という風潮が強くなって、
“Everyone has to go to church even if he or she doesn’t want to.”
のように、”he”だけではダメだ!”she”もつけよう!って事で、”he or she”という言い方をするようになりました。
そして、近年は「彼」でも「彼女」でもない第三の性を公言する人が増えてきたこともあり、”he”とか”she”とかでは表せなくなりました。
そこで、「彼ら」を表す”they”を使おう!って事で、
“Everyone has to go to church even if they don’t want to.”
のような使い方をするようになりました。
まさに、時代を象徴するような言語の変化。
他にも「彼ら自身」という意味を表す”themselves”も、この場合では”themself”となるんだとか。
もう迂闊にheとかsheとか言えない時代になりましたね…
日本の英語教育ではまだダメかも?
と、ここまで”he”とか”she”とか言ってたのに全部”They”でよくなったんだよ!
って言ってきましたが、単数形の”they”を見ても、日本ではまだ「文法間違ってるじゃん!」の方が強いかもしれないですね。
そう、まさに僕です(笑)
アメリカでSam Smith(サムスミス)が公言したように、日本でも型通りのジェンダーにハマらない第3の性を持つ人のアイデンティティがもっと浸透してくると思います。
そんな時に、さっきの例文みたいに”he or she”って言ってたところを”they”に変えてテストで回答したら、「合ってるのに合ってない」って状況が生まれて減点される、なんて問題が起こるかもしれませんよね。
今後は英語の授業を行う面での対応などどうなっていくのでしょうか?
僕的には、アメリカで辞書に載っているのだからすぐにでも対応していくべきだとは思いますが…
って事で今日はここまで!
Bye!